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フォスフォレッスセンス
作品を、もう少し知る
夢と現実がつながる流れ、最後に戻ってくる言葉、作品の発表時期を短くまとめました。
物語を短く振り返る
語り手は、夢と現実が別々でありながら、記憶の中ではつながっていると考えます。夢の中では、妻と呼んでいる女性に会います。女性から正義や愛について問いかけられ、別れの言葉を交わします。翌朝、原稿を取りに来た編集者と連れ立ち、その女性の家へ行きます。そこには、南方から七年戻らない夫の写真と花が置かれていました。語り手は、その花の名を「Phosphorescence」と答えます。
本文から分かること
夢の中の女性は、長い花の名を口にしたあと、「墓場の無い人」について話します。語り手はその名を聞き取れず、「フォスフォなんとか」としか覚えていません。
女性の部屋で写真を見るまで、語り手は彼女に夫がいることを知りませんでした。夢の会話には、現実ではまだ知らなかった、女性の夫についての事情が混ざっています。本文は、それを予知や超自然の力だとは説明していません。
最後の一行は、題名と同じ英単語だけです。本文では花の種類や英単語の意味を説明せず、夢の中で聞き取れなかった名前が、現実の部屋で最後まで示されます。
ことばと時代
- 招魂祭
- 死者の霊を招き、弔うための祭りです。夢の中の女性は、花束を見て「アメリカにも、招魂祭があるのかしら」と語ります。
- 南方から帰らない人
- 戦後も、海外から帰ってこず、消息が分からない人の調査は続いていました。厚生省の1956年版白書にも、南方地域を含む未帰還者の記録があります。ただし、作品の夫がどこにいて、どうなったかは本文に書かれていません。
- 作品の発表
- 『フォスフォレッスセンス』は、1947(昭和22)年6月に雑誌『日本小説』で発表されました。
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