読み終えました。
よだかの星
作品を、もう少し知る
よだかが夜空へ向かうまでの流れ、名前と食べること、実在のヨタカ、最後の青い光を短くまとめました。
物語を短く振り返る
よだかは、姿を理由にほかの鳥から嫌われています。鷹は、自分と似た名前を名乗るなと言い、「市蔵」へ改名するよう迫ります。よだかは、自分が毎晩たくさんの虫を食べることと、自分が鷹に殺されることを重ね、遠くへ行こうと決めました。
弟のかわせみに別れを告げ、太陽に、自分を連れていってほしいと頼みます。太陽に、星に頼むよう言われたあと、オリオンの星、大犬座、大熊星、鷲の星に順に願います。しかし、どの星にも受け入れてもらえません。
力を失って地面近くまで落ちたよだかは、そこからまっすぐ上昇します。途中で意識がなくなり、再び目を開くと、体は青い美しい光になっていました。物語は、よだかの星が今も燃え続けていると書いて終わります。
本文から分かること
よだかは、名前は神からもらったのだと鷹に答えます。鷹が命じるのは改名だけではありません。「市蔵」と書いた札を首から下げ、ほかの鳥へ新しい名を知らせて回るよう迫ります。
よだかの苦しみは、嫌われることだけでは終わりません。虫が口へ入り、その虫を食べたあと、自分も虫を殺す側だと考えます。鷹に殺される自分の苦しさと、自分に食べられる虫の苦しさを重ねます。
太陽と星々への願いは、一度では終わりません。よだかは、拒まれるたびに落ち、また空を回って別の星へ向かいます。最後の上昇では、星に頼む言葉を繰り返さず、鷹のような声を上げて、ひたすら上へ飛びます。
本文は、よだかが途中で意識を失い、そのあと青い光になったと書きます。どうして星になれたのか、その変化が救いなのか死なのかは説明していません。
ことばと時代
- ヨタカという鳥
- 実在のヨタカは、ヨタカ目ヨタカ科の鳥です。夜に飛び、大きな口で虫を捕らえます。物語にある大きな口、夜の飛行、虫を食べる姿には、実在の鳥と重なるところがあります。
- 物語に出る星座
- 本文には「オリオンの星」「大犬座」「大熊星」「鷲の星」「カシオピア座」という呼び方が出ます。現在、国立天文台が示す星座名では、それぞれオリオン座、おおいぬ座、おおぐま座、わし座、カシオペヤ座です。物語では、星々が声を持ち、よだかへ別々の返事をします。
- 青空文庫の版
- この文庫で配信しているのは、青空文庫の新字新仮名版です。本文作成に使った本(底本)は、新潮文庫『新編 銀河鉄道の夜』です。その底本のもとになった本(親本)は、『新修宮沢賢治全集 第八巻』です。青空文庫の図書カードには、作品の初出は記載されていません。
読んだあとに