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夢十夜
作品を、もう少し知る
十の夢が切り替わる構成、待つことや遅れて訪れる気づき、作品の発表時期を短くまとめました。
十の夢を短く振り返る
『夢十夜』には、場面も人物も異なる十の夢が並びます。百年待つ約束、背負った子が告げる過去、行き先の分からない船、夫の無事を祈る母、豚の群れと戦う庄太郎。多くの夜は、夢の前後や理由を説明し切らないまま終わり、次の夜へ移ります。
本文から分かること
十の話は「第一夜」から「第十夜」まで分けられ、人物、時代、場所、語り方が切り替わります。「自分」が侍になったり、子どもを背負ったり、船に乗ったりする夜もあれば、母や庄太郎の話を聞く夜もあります。
第一夜の「自分」は、百合が現れるまで、百年が来たことに気づきません。第三夜では、子どもの言葉を聞いて百年前の行いを思い出します。第七夜では、船から飛び降りたあとに船へ残ればよかったと悟ります。これらの夜で大事なことに気づくのは、待つことを疑い始めたときや、もう引き返せないときです。
第九夜の母は、帰らない夫の無事を祈って何度も御百度を踏みます。夫がすでに殺されていたことは、母の行動を描き終えたあとで明かされます。本文は、その事実を母が知ったかどうかまでは書いていません。
ことばと時代
- 御百度
- 神社や寺の境内で、決まった場所と拝む場所の間を何度も往復し、願いがかなうよう祈ることです。第九夜の母は、幼い子を連れて夫の無事を祈ります。
- 作品の発表
- 『夢十夜』は1908(明治41)年7月25日から8月5日まで、『朝日新聞』に連載されました。
読んだあとに